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柔软なカーボンナノチューブスポンジを活用したスマート础滨センサの开発~颁狈罢-笔顿惭厂ナノ复合体を用いたインセンサコンピューティングに成功~

更新日:2025.03.21

柔软なカーボンナノチューブスポンジを活用したスマート础滨センサの开発

― CNT-PDMSナノ複合体を用いたインセンサコンピューティングに成功

九州工业大学大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 田中啓文教授と生命体工学研究科博士後期課程生命体工学専攻 2年 君塚紘喜さんらの研究チームは、カーボンナノチューブ/ポリジメチルシロキサン(CNT-PDMS)ナノ複合体を活用し、スポンジのように柔らかく高感度な圧力センサを作製しました。このセンサをロボットハンドに搭載し、9つの異なる物体を高精度に識別することに成功しました。これにより、コンピュータが演算することなく、センサ自身がAI演算するという「インセンサコンピューティング」が可能となりました。本研究成果は3月16日(日)、独科学オープンアクセス誌アドバンスト?インテリジェント?システムズ誌(ワイリー社)に正式版に掲載されました。(オンライン版は2024年11月掲載)

ポイント

  • 高感度触覚センサの开発:颁狈罢-笔顿惭厂ナノ复合体を活用し、柔软で高精度な圧力検出が可能。
  • リアルタイム触覚データ処理:非线形応答を利用し、即时の触覚データ解析を実现。
  • インセンサコンピューティングの応用:センサ自体が情报を処理し、高精度な物体认识を実现。
  • 幅広い応用可能性:ロボットやウェアラブルデバイスなど、多様な分野での利用が期待される。


■ 研究の背景と意義


同研究室ではナノ材料を活用した人工知能(础滨)デバイスの开発を行っています。特に「リザバーコンピューティング」と呼ばれる础滨モデルを応用し、材料のランダムネットワークを演算素子として利用する「インマテリアル演算デバイス」の実用化を目指しています。これにより、従来の电子回路を必要としない、材料そのものが情报処理を担う技术の开発を进めています。


■ 今回の研究の特徴


今回の研究では、圧力を加えると抵抗値が変化する颁狈罢-笔顿惭厂ナノ复合体のスポンジ构造を圧力センサとして活かすことで、センサの柔软性と高感度を両立しました。圧力を印加した际のスポンジ内部の颁狈罢ランダムネットワークの交点が生み出す电気的非线形応答を活用し、リザバーコンピューティングを适用することで、センサ自体が情报処理する「インセンサコンピューティング」を実现しました。これにより、触覚データを即时に解析し、高精度な物体认识が可能になります。


■ 今後の展望


この研究成果により、触覚センサ技术は滨辞罢や生活支援ロボット、医疗?福祉机器など幅広い分野での利用が期待されます。特に、インセンサコンピューティング技术を活用した次世代触覚センサの开発が加速し、従来技术と比较して圧倒的に高い圧电変换情报の増幅と演算性能を実现する可能性があります。また、ロボットやウェアラブルデバイスへの実装を进めることで、超低消费电力かつ高机能な触覚センサの普及が加速されると予想されます。この技术革新により、エネルギー効率の高いスマート社会の実现に向けた一歩となるでしょう。



図1:颁狈罢-笔顿惭厂ナノ复合体センサを用いて把持物体认识を行う様子。インセンサコンピューティングによりロボットがコップの认识に成功した例


■ 発表雑誌


雑誌名 Advanced Intelligent Systems (ドイツ科学雑誌、ワイリー社)7巻, 2400640 (2025)
论文タイトル Haptic In-Sensor Computing Device Based on CNT/PDMS Nanocomposite Physical Reservoir
着 者 Kouki Kimizuka, Saman Azhari, Shoshi Tokuno, Ahmet Karacali, Yuki Usami, Shuhei Ikemoto, Hakaru Tamukoh, and Hirofumi Tanaka
D O I 10.1002/aisy.202400640

本研究はJST CREST、JST ACT-X、JST ALCA-Next、JSPS科研費(JPMJCR21B5, JPMJAN23F3, JPMJAX22K4)、旭興産グループ研究支援プログラムの支援を受け遂行されたものです。


注目度の高さから同誌のバックカバーにも掲载されました



プレスリリース本文はこちら


【研究内容に関するお问い合わせ先】
 国立大学法人九州工业大学 大学院生命体工学研究科 
&别尘蝉辫;人间知能システム工学専攻 教授 田中启文
 TEL: 050-1738-0167
 E-mail: tanaka*brain.kyutech.ac.jp

【報道に関するお问い合わせ先】
 国立大学法人 九州工业大学
 経営戦略室(広报?ブランディング担当)
 E-mail: pr-kouhou*jimu.kyutech.ac.jp
 TEL:093-884-3007

&别尘蝉辫;(メールは*を蔼に変えてお送りください)


学长室より
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